2018/03/19

『中小零細企業の人事政策について』(その2)

『中小零細企業の人事政策について』(その2)
…【従業員の能力】と【その従業員に求める業務】のミスマッチ!
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前週号で、人が辞める理由の一つにあげた、
【従業員の能力】と【その従業員に求める業務】のミスマッチに関連して、
「ピーターの法則」をご紹介します。

■「ピーターの法則」〔その組織の仕事は、まだ出世の余地のある、
無能レベルに達していない人間によってのみ遂行されている。〕、
言われてみれば「なるほど」と納得できることは少なくありません。
「もっと早く知っておれば…」と後悔します。
「知らないことがたくさんある、いや、我々は世の中のことの大半を知らない」、
この境地こそ「無知の知」(=自分が無知であることを自覚する。)で、
この考え方にたどり着いた時にはじめて、
人は成長のためのスタートラインに立てる…ある偉人の言葉です。

■『ピーターの法則』、ご存知でしたか?以下は、よくあるマ
ネージメントの愚行です。

○「第一線の営業マンとして頭角を現したA君、
主任に昇進させてチームを持たせたら、途端に覇気を無くしてしまった。
将来の幹部候補生として期待していたが、
係長への昇進も見込めない。
それでも不得手な主任に留めています。」

○「営業部長として営業の中核部門を背負ってくれていたB部長、営業成績を長期間維持、
向上させた功績で取締役に昇進させて経営陣に加えたが、
経営者としての手腕は発揮されない。平の取締役で生涯を終えてもらうことになりそうだ。
それでも不得手な経営陣に留めています。」

第一線の営業マンとして優秀であったA君を、
不得手なマネージャーに昇進させたうえで放置する愚行を行っています。
敏腕営業部長を、不得手な経営陣に昇進させたうえで放置する愚行を行っています。

■ピーターの法則〔ウィキペディアより引用〕により、上記の
愚行が提唱されています。

〔南カリフォルニア大学教授の教育学者ローレンス・J・ピーター(Laurence J. Peter)により
レイモンド・ハル(RaymondHull)との共著 THE PETER PRINCIPLE の中で提唱された。
日本では1969年、『ピーターの法則―〈創造的〉無能のすすめ(ローレンス・J・ピーター/レイモンド・ハル 田中融二氏訳)』
がダイヤモンド社より出版された(2003年再版の新訳は渡辺伸也氏)。〕

1.能力主義の階層社会では、人間は能力の極限まで出世する。
すると有能な平(ひら)構成員も無能な中間管理職になる。

2.時が経つにつれて人間はみな出世していく。
無能な平構成員はそのまま平構成員の地位に落ち着き、
有能な平構成員は無能な中間管理職の地位に落ち着く。
その結果、各階層は無能な人間で埋め尽くされる。

3.その組織の仕事は、まだ出世の余地のある、無能レベルに達していない人間によって遂行される。

■解決方法として、以下を提唱されておられます。

「この問題を回避するために組織がとりうる手段として、
次の段階の仕事をこなせる技術と仕事のやり方を身につけるまで
人材の昇進を控える方法が挙げられる。
例えば、管理能力を示さない限りは部下を管理する地位に昇進させない、などである。
◆第1の帰結は、現在の仕事に専念している者は昇進させず、代わりに昇給させるべきである。
◆第2の帰結は、新たな地位に対して、十分な訓練を受けた場合にだけ、その者を昇進させるべきである。
これにより、昇進の(後ではなく)前に管理能力に欠ける者を発見することができる。」

今後のマネージメントや、自身のキャリア形成に大変役立つ知識です。
頭の引き出しに、所番地を決めて保存してください。

■3つの最適化、このバランスが崩れた時に人は退職します。
在籍中であれば、経営的にも不合理な状態です。

1.【従業員の市場価値】と【会社が支払う給与】のミスマッチ
2.【会社が従業員に求める業務】と【会社が支払う給与】のミスマッチ
3.【従業員の能力】と【その従業員に求める業務】のミスマッチ

「ピーターの法則」は、
3つ目の【従業員の能力】と【その従業員に求める業務】のミスマッチについて言及されているとも解釈できます。
また、その解として、
●「現在の仕事に専念している者は昇進させず、代わりに昇給させる。」
●「新たな地位に対して、十分な訓練を受けた場合にだけ、その者を昇進させる。」
を提言されています。

貴社におかれましても、この機会にご検証ください。